はじめに
Hello World😊東京都中野区在住の中野です😃
今回はアドラーに関する書籍の紹介になります。
皆さんは今までアドラー心理学に触れる機会はあったでしょうか? 私は思い返してみると実はアレはアドラー心理学だったのでは? といくつか心当たりがあります。
今回は、そんなアドラー心理学を題材にしてみました。
アドラー心理学とは
アドラー心理学の特徴は、「すべての悩みは対人関係の悩みである」とした上で、フロイト的な原因論を根底から覆す「目的論」の立場をとるところにある。 たとえば、「子どものころに虐待を受けたから、社会でうまくやっていけない」と考えるのがフロイト的な原因論であるのに対し、アドラー的な目的論では「社会に出て他者と関係を築きたくないから、子どものころに虐待を受けた記憶を持ち出す」と考える。 つまりアドラーによれば、人は過去の「原因」によって突き動かされるのではなく、いまの「目的」に沿って生きている。
こうしてトラウマを否定するアドラーは、人生(生き方)とはいつでも選択可能なものであり、過去にどんなつらいことがあったとしても、これからどう生きるかには関係がない、と唱えた。人は変われないのではなく、ただ「変わらない」という決心を下しているに過ぎない。いま幸せを実感できない人に足りないのは、能力でもないし、お金でもないし、恵まれた環境でもない。変わること(幸せになること)に伴う「勇気」が足りないのだ。それがアドラーの主張だった。
そのシンプルにして深淵な思想は「勇気の心理学」とも呼ばれ、デール・カーネギーら自己啓発のメンターたちにも多大な影響を与えた。ちなみに「劣等感」という言葉を、今日われわれが使うような意味で最初に用いたのはアドラーである
「原因」ではなく「目的」に沿って生きているという考え方や、「変わらない」のではなく「変わらない」という決心をしているといった考え方など、今までの人生の中にはなかった考え方が登場しています。 また幸せを実感できないに足りてないモノは「勇気」など思わずハッとさせらた方も多いのではないでしょうか。
こちらの本の中からアドラー心理学に入門し、エッセンスを簡単に抽出したいと思います。
8つのエッセンス
1.劣等コンプレックス
人間を根本的に動かしているのは、"優越を求める心"だ
学校や職場などで誰かと比較して、勝てば優越感を負ければ劣等感を感じます。 そうやって人は常に相対的な評価をしていることになっています。 常にこのような評価を行っているので劣等感を感じてしまうみたいです。 誰かと比べ続ける限り劣等コンプレックスはすくすくと育つことになりそうです。
私達は劣等感や優越感に囚われる次元からの脱却を目指す必要がありそうです。
すべての人は唯一で独自でありながらも対等で、尊重されるべき存在。
ということを覚えておきましょう。
2.ライフ・タスク
あらゆる悩みは、人間関係にまつわる3つの課題(仕事の課題、交友の課題、愛の課題)に集約される
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仕事
- 学業や就職やキャリアなどの社会における職務。
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交友
- 友人や、地域での繋がり、趣味などの友人関係。
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愛
- 恋愛や結婚を基盤として展開する夫婦、子育て、家族、家庭生活。
仕事交友愛の順に密接で関係が深くなり取り組みの難易度も高くなります。 人によっては 「仕事」 に全てをかける人もいれば、週末の 「交友」 を楽しみにしてる人もいます。 また夫婦や家族で過ごす 「愛」 を大事にしているかもしれません。
何に取り組んでいるのか、どのような対処をしているのかで、その人らしさが表れます。 また人間関係のすれ違いや悩みも、もしかすると優先している ライフ・タスクが違うのかもしれません。 今なんのライフ・タスクに取り組んでいて、何を大切にしているのか一度振りすり合わせて見ると良さそうですね。
人によって優先しているライフ・タスクは違う。
ということを覚えておきましょう。
3.課題の分離
他者の期待を満たすために、生きてはいけない
人は色々な責任を背負って生きていますが、気をつけないと沢山の仕事や課題を抱え込みすぎて身動きができなくなります。
そうならないようには課題の量を減らしていくことが必要になります。 この時に 「逃げられない責任」 や 「しなければならない課題」 だとおもっているものに自分がやらなくていいものが混じっていることがあります。
「自分の課題」 と思い込んでいたが、実は 「他人の課題」 だったということは、もしかしたら経験があるかもしれません。
それは課題の分離ができていないのが原因になるので、課題の分離をする必要があります。 「これは誰の責任なのか」「これは誰の課題なのか」を自問自答しつつ、常に一歩引いて冷静に線引していきましょう。
相手の課題には手を出さずに自分の課題の取り組みましょう。
ということを覚えておきましょう。
4.家族会議
人間は対等であるべきだ。そのために民主的な手段として "家族会議" が有効である
日常的会話と会議の違いは一人ひとりの発言が尊重されています。 これを「民主的決定」と言っています。家族会議は 民主的決定 を前提にしています。
人間同士は対等であるとアドラー心理学は説いています。 そのための手法として民主的な 家族会議 が推奨されています。
この家族会議では、 すでに決まっている結論を通達する場ではない です。 また 相手をやりこめるディベートの場でもありません。 お互いが意見を述べそれをお互いが尊重しながら丁寧に話し合いをして合意に達していく話の合いの場です。
話し合ったが合意できなかった場合は? 合意に至らなかったり、結論がでなかったケースもアリで、 大事なのはお互いの意見を尊重し合うことです。
家族会議をする時に気をつけるといいのは主語です。
主語は「私が」であり「あなたは」ではないです。
これをアドラー心理学では Iメッセージ
と呼んでいます。
相手への批判に繋がりやすい「あなたは」という言い方を避け、あくまで「私」という立場から感じていることや意見を述べるようにします。
自分の意見をきちんと伝えていくことが合意点を探る一歩になります。
ということを覚えておきましょう。
5.意味づけ
われわれが現実を体験するのは、常に、われわれが現実に付与する意味を通してである
私達は主観に基づく「色付け」して物事を判断しています。 この「色付け」に相当するものを「意味づけ」と言います。 アドラー心理学では自分が無意識に行っている意味づけを自覚して、客観的に分析することで物事の視点が変わるかもしれません。
「自分は自分をどうおもっているのか」ここで出てきた答えが私達が自分自身に無意識に行っている意味づけになります。 ネガティブな意味づけを行っていると、その意味づけに合わせて物事をみるようになってしまいます。 「自分は存在価値がある。」「私は私なりの方法で会社に社会に貢献している。」と意味づけすることで物事をポジティブに見れるようになります。
自分自身をポジティブに捉えることで物事の見方を変えることができます
ということを覚えておきましょう。
6.ライフスタイル
自分の性格は、自分でえらんだものである
アドラー心理学では性格という概念も含んだ行動パターンの総称です。 継続する人間関係があると、そこに何かしらの「役割」が生じます。 人生にはその人なりの「意味づけ」が存在しています。 ライフスタイルはこの「意味づけ」と「役割」により作られるものだそうです。
このライフスタイルを使って私達は日々生活しているのですが、生活の中で違和感を感じるようであれば、ライフスタイルを見直して適切な新しい自分に「変わる勇気」を持つこと時なのではないでしょうか。
自分自身がどんな役割と意味づけで性格を選んでいるのであればどんな時も自分自身で変えることができる。
ということを覚えておきましょう。
7.不完全である勇気
完全であろうとするから苦しくなる。この世に完全な人間など存在しないのだ
私達人間には完璧な人間はいません。完璧な仕事は不可能です。 どんなに頑張っても人間は不完全です。その不完全さを受け入れたくない気持ちはよくわかります。 不完全であることにより劣等感を刺激されてしまいます。
自分の想定とは違うギャップを受け入れていく心の大きさや強さを「不完全である勇気」と言います。
完全さにウェイトを置くことで行動しないことへの言い訳になります。 そして、重要なのは完全さよりも行動するということです。 行動するためには「不完全な勇気」が必要になります。
「不完全である勇気」は「挑戦する勇気」と表裏一体です。
ということを覚えておきましょう。
8.共同体感覚
幸せとは、富や名声、権力といったものから生まれるわけではなく、豊かな人間関係を築くことで、初めて生まれるものである
アドラーは人間関係の中に幸福の秘密があると考えていました。 そこで、アドラー心理学で最も重要な概念の1つなのが、「共同体感覚」です。 この「共同体感覚」を養うのがアドラー心理学の目指しどころになります。
自分も相手も大切にして「持ちつ持たれつ」の関係、つまり「お互い様」と思える生き方です。 そうすることで自他ともに幸福になるといわれています。
この共同体感覚が低いと「人間が嫌い」「人を道具にする」といった人生観を持っています。 そのような人たちを共同体感覚が低いと言い、共同体に迷惑をかけたり、人間関係が上手く行かず、幸せになれないようです。
アドラー心理学では幸せになるために、勇気を持つこと、自分できめること、責任をもつこと、協力すること、人を大切にすること、人の役に立つことを通して幸せになることを目指しています。
みんながそれぞれお互いを尊重しながら相手の役に立とうとすることで幸せになれる。
ということを覚えておきましょう。
さいごに
さて、簡単に本書籍の内容を簡単にまとめてみましたが如何でしたか。 文面では分かりづらい点などはあると思いますが、アドラー心理学に少しは興味を持って頂けたでしょうか。 もし興味があり、入門を考えている方は漫画から入門してみるとわかりやすいのでオススメです。 こちらの書籍ではアドラー心理学の各エッセンスを漫画でわかりやすく描かれているので、全く知識が無い方でも楽しめると思います。
すっかり私はアドラー心理学に夢中になってしまいました。 今回は簡単な入門でしたが、今後はもう少し踏み込んでいきたいと思います。
人は3日あれば変われる。変わる勇気さえあれば。
ということを覚えておきましょう。